令和4年12月 甲府教会だより 最終号

令和4年12月1日  瀬在 快衣

甲府教会での6年間まことにありがとうございました。

 伝統ある甲府教会の14代目の教会長、その上、支教区長という重責をいただき、緊張と不安の中でのスタートでした。しかし、教会幹部さん方の力強い信仰心に支えられ何とか無事終えることができました。前半の3年間は、各支部の地域布教に回ることができ包括地域に案内していただき、多くの信者さんとふれあいができました。後半の3年間は、コロナ禍という思いもかけない状況の中で、教会が閉鎖され、集まることができなくなり、先の見えない不安でいっぱいでした。誰もいない教会道場で、一人でご供養をあげた時の心細さはなんとも言いようのない気持ちでした。少しづつ人が戻り始め、皆さんに笑顔が見られるようになってきて安心しています。

 会長先生は「自立した信仰」を一人ひとりが確立することが大事とご指導下さいました。人によらず、教会によらず、皆さんは即是道場として家庭で、修行精進してきました。「本当の幸せとは何か」を今まで以上に考えされられた3年間でした。

 私たちは、自分で問題解決する力も、人を救う力もすでに具えています。皆様とともに、これからも生き生きとした人生を歩んでいきたいと願っています。

 6年間ありがとうございました。合掌

12月の予定

「就任式」 12月4日(日)

 佐保欽也教会長さんの就任式です。温厚で実直な深い信仰心を持つ素晴らしい教会長さんです。 よろしくお願いいたします。合掌

『佼成』12月号

会長法話

「人さまと、ともに幸せに - 六波羅蜜」

 私たちには、必要以上に欲を貪る心や、怒ったり憎んだりする心、そして、永遠に変化しないものは何一つなく、みんな縁によって成り立っているという、道理を忘れて、自己中心の心を正しいと思い込む心いわゆる「煩悩」があります。これらが自分自身の苦悩の種といえるものです。一方、この煩悩を具えているままに、苦しみや悲しみから解放されると教えるのが、法華経をはじめとする大乗 仏教です。むしろ、煩悩があればこそ人格の向上をめざし、生きること死ぬことに迷えばこそ真理を求め、煩悩をよりよく生かす智慧に転じることができるという、ほんとうの意味でみんな救われる教えに出会えたのです。今年一年学んできた六波羅蜜の教えは、煩悩と表裏一体の実践で、自己中心の心を菩薩のはたらきへと転ずるキーワードが見え隠れしていました。いま生かされているこの身、この心を菩薩の実践へとふり向けるスイッチが「利他」の心です。

 私たちは、読経供養の際に「当に願わくは衆生と共に」と唱えます。また、三宝帰依と共に朝夕に誓います。こうしていつも「みんなと一緒に幸せになろう」と願い誓いつつ、仏さまに手を合わせています。これこそが菩薩行というものです。一人の力ではどうしようもない現実があるとしても、私たちが身近にできることにとりくむひたむきな思いが、仏の大きなはたらきと一つになることを信じています。「衆生と共に」と願う心は人さまに大きな安らぎをもたらすはずです。

The following two tabs change content below.

甲府教会 壮年部長

最新記事 by 甲府教会 壮年部長 (全て見る)

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる